慰霊碑に参列して

その他

令和 2年 10月8日
日本体育大学東京都同窓会
副会長 高山 士

慰霊碑に参列して

第5回となる日本体育大学慰霊式が、8月9日世田谷キャンパス正門の慰霊碑前にて執り行われ創設者の日高藤吉郎先生をはじめ、先の大戦に於いて学徒出陣などで心ならずも戦没された同窓の方々を慰霊させていただいた。

参列者は、松浪健四郎理事長をはじめ法人役職の方々。教学分野では具志堅学長以下教職員、設置学校長、阿部一二三、詩兄妹を代表とする学生諸君。卒業後60年余りにもなる同窓生。都同窓会役員等。所縁ある方々の列席を得て、母校の礎となられた故人を大勢で偲んだ。

私は、120周年記念事業の一環で新装成った世田谷キャンパスをよく訪問させていただいている。その折、何度も慰霊碑「魂」の前を通って教育研究棟に入らせてもらっている。碑の前では、必ず感謝の黙礼をして通っている。その時に拝見することだが慰霊碑にいつも献花がなされていることである。何方なのか、組織での献花なのか、心温まる情景を見せて頂き日体大の「心」つまり「建学の心」を垣間見ることができるのである。その証が、5学部、8千人の偉容であろう。納得できるものだ。

時は、少子高齢の世。就学人口の減少は事実である。とは申せ、いつの時代においても、宗高な理念と教育実践には、人々の学びに対する欲究は途絶えることを知らない。そのことを思うと学舎は「城」を連想するのである。先人の永々とした努力と先見性の足跡は城郭の石垣のように思えてならない。江戸城は、勿論、竹田、津山、丸岡城等の立派で崩れることのなく見る人を圧倒している。

この見事さは、水中や土に埋もれる1つ1つの石積みが、何百年も支え人々の心を魅了している。その石積み作者を「穴太の衆」と呼ぶらしい。丁度、本学を125年前に積み上げた先人の姿に似ていないだろうか。先見性と努力を継承したい。

 

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